美濃市コクリケイク店舗内イメージ①

物語のある家づくり

Stories

美濃市コクリケイク店舗内イメージ①
Story #15

パティシエになったからには、いつか自分の店を持ちたい…。
その夢を叶え、充実した日々を送っている小栗さん。
木の温もりあふれる洋菓子店が完成するまでの
エピソードや思いを語っていただきました。

パティシエの夢が詰まった
斬新な木の洋菓子店
【美濃市コクリケイク】ぬくもりあふれる木の店舗 隠れた人気店へ

うれしさを胸に始まった念願の店づくり

うれしさを胸に始まった念願の店づくり

長良川の清らかな涜れと、豊かな緑を間近に感じられる里山で、ひときわ目を引くのが2016 年にオープンした「コクリケイク」です。施主の小栗さんは洋菓子の本場で修業を重ね、この地へ戻ってきたUターン組。

 

「きっかけは家族の看病でしたが、しばらくして父が『ここにケーキ屋を建てるか』と言ってくれたんです。とてもうれしかったけれど、周りは畑ばかりの場所に果たしてお客様がケーキを買いにきてくれるのか…。正直、心配でした(笑)。それでも、店を持つことは長年の夢だったので、思い切ってやってみようと決めました」。

 

「自分のつくりたいものができる!」そんなうれしさを胸に始まった店づくりでしたが、順風満帆とはいかなかったそう。

「建設予定地が農業振興地域だったため、申請して宅地にするのに1年かかりました。その間、建築士さんと打合せを重ねましたが、なぜか不安で。予算を少し上回るのは仕方がないと思ってはいたものの、いただいた見積りとの差があまりにも大きすぎたうえ、交渉の余地もなく…。結局、白紙になってしまったんです」。

要望と予算のギャップはその都度、埋める

要望と予算のギャップはその都度、埋める

店づくりを諦めたくないという思いで日々を過ごす中、国道沿いに掲げられた宮部建設の看板がふと目に留まり、ホームぺージの問合せフォームヘメールを送って相談してみることにしました。

「このぐらいの予算と広さでと伝え、最初に提案いただいたプランが、ほぼ現在のお店の形です。鎧張りの外壁など、私自身では考えつかないような建物だったので、おもしろいなど感じましたね」。

 

しっかりと話を聞いてくれるだけでなく、要望と予算のギャップをその都度、埋めてくれることも、安心してお任せできるポイントだったと言います。

 

「施工が始まってからも、ここはどうしますか?と細かく聞いてくださり、少しずつ相談しながら、進めることができました。壁はこの色で本当にいいのか、扉はどうしようと悩んでいる間も、ずっと付き合ってくれて。とても感謝しています」。

 

建築士の提案から広がっていくイメージ

建築士の提案から広がっていくイメージ

建物全体に一体感を出したかったという小栗さん。外壁に用いられている木組みの飾りを、店内のショーケースにも採用したのは建築士のアイデアです。

「いろいろな提案のおかげで、私の中でもイメージがどんどん膨らんでいきました。お店のつくりがシンプルな分、色で遊んでみようと思い、ショーケース側の壁はダークブルーに。お客様には見えない場所ですが、倉庫の壁紙はグリーン、トイレはピンク色にしたんですよ」と、楽しそうに語ります。

 

他にも、店の看板を色違いで用意。バクのマークと文字は、消しゴムハンコの要領で小栗さんがべースをつくり、デザインの仕事をしているお兄さんに仕上げてもらったそうです。

「私にとって夢の結晶であるケーキを、みなさんに食べてもらいたいという気持ちを込め、バクのモチーフにしました。お客様は地元の方ばかりなので、いつ来ていただいても新しい種類のケーキがあるように、句のフルーツを使ったタルト・ショートケーキ・チーズケーキなどさまざまなタイプを常時8〜10種類ご用意しています」。

人目を惹く外観と働きやすさを重視した動線

人目を惹く外観と働きやすさを重視した動線

店づくりについて目を輝かせながら語る小栗さんが、特にこだわったのが動線です。

「ひとりで店を切り盛りすることが大前提だったので、厨房からショーケースまでの動線や、仕込み中でもお客様の姿が見えることを重視しました。木の引き戸を全開にし、厨房と店先をひと続きにすることもできるので、とても働きやすいです」とのこと。

 

ケーキ屋さんといえば、表はガラス張りで、外からでもショーケースが見えるというのが一般的な中、「コクリケイク」は、お店の前面が木組み。店内の様子をうかがい知ることはできません。

「何屋さんなのかわからないけれど、オシャレな建物があると、ご近所で噂になり、人が人を呼ぶ形でお客様がきてくれます」と小栗さん。

 

いつかイートインもできるようにしたいと考え、ショーケースの隣にテーブルを2つ置けるほどスペースも確保しました。

窓からは、イチジク、ブルーベリー、キウイ、柿、栗、モモ、ブドウなどの果樹を眺められます。

「これらは亡くなった母と一緒に植えたもの。いい実が収穫できれば、ケーキの材料に使いたいと思っています。今後はミントやサツマイモなども植えたいです」。

 

クローズタイムを待たず、ケーキが売り切れてしまうこともよくある「コクリケイク」。地域に愛される洋菓子店として、これからどのように進化していくのか楽しみです。

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