物語のある家づくり
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毎日をより効率的に。快適な空間で子育てしたい
岐阜市内の閑静な住宅街にある築30年のK邸。この春から小学生の長女と1歳8ケ月の次女、愛犬パジオ君とともに4人と1匹の家族で暮らしています。
この家で9年間を過ごしてきましたが、次女の誕生をきっかけに1階のLDKをリノベーションしようと決意。
「家事動線をはじめ、使い勝手が悪いなと感じることが多かったんです。子どもたちと心地いい空間で快適な日々を過ごしたいなと思って」とご主人は話します。
これまでの暮らしで感じた不便さを解消
Kさん夫妻が、日々の暮らしで使い勝手の悪さを感じていた主な原因は間取り。これまでは、リビングとダイニングキッチンが壁で仕切られ、別々の空間となっていました。
「キッチンにいると、リビングで子どが遊んでいても姿が見えなくて…。大きな声で確認することもありました」と奥さま。
さらに、壁付けのキッチンだったため、子どもが近くにいても、話をするときは作業を止めて振り返らなければいけないことも不便に感じていたそう。
また、リビングは北側にあって薄暗いうえ、移動のたびにドアを開け閉めすることも面倒でした。
空間をうまく活用できていないことをもったいないと感じていたというご主人。
「光の当たる南側にリビングを持っていきたいという思いがありました。家族が増えるにあたり、収納が少ないことも気になる点でした」。
妥協せずに理想の間取りを突き詰める
宮部建設の建築士とは地元の先輩・後輩の仲というご主人。最初は友人同士の会話として、住まいに関する相談をしたそう。
「そのとき、鉛筆とスケールでささっと図面を描いてもらったことを覚えています。参考までに他社のモデルハウスを見学したものの、提案内容と私たちの要望を重ね合わせていくうち、気兼ねなく話せる宮部さんにお願いしようと思いました」。
こうして始まったK邸リノベーションですが、現在の間取りに決定するまで時間を要しました。
「とりあえず要望を全て盛り込んでもらったら、予算が膨らんでしまって。プランは二転三転どころか、五転六転もしましたね(笑)」と奥さま。
特に悩んだのはキッチンの配置でした。北側の空間には「MONDO」のオーダーキッチンをはじめ、手作りのダイニングテーブル、家族4人分の収納、結婚の際に持参した奥さまお気に入りの食器棚なども並んでいます。
窓の位置などの関係で制約があり、ギリギリの配置だったため、リノベーションの工事を着工してからも「これで大丈夫かな?」と心配していたそう。
「結果は想像以上に満足です。間取りの確定まで時聞はかかりましたが、こちらも真剣に悩みましたし、宮部さんも一緒になって考えてくれました」。
動線を整え、家具や建具も造作したこだわりのLDK
今回のリノベーションをきっかけに、Kさん夫妻は将来のイメージも明確になったと言います。
「もう少し予算を出して他の場所を…という気持ちもありましたが、子どもたちが成人したときのことを考えると、お金を使い過ぎてはいけないと思って。最初に想定していた予算の中で、自分たちの要望を叶える方法を考えるようになりました」とご主人。
限られた予算内でも、存在感のある造作建具や、斜めに貼った無垢材の床など、随所にこだわりを実現できました。
なかでも目を惹くのは、友人が営むレストランに置かれたものを再現したというダイニングテーブル。モロッコ産の漆喰を使って左官職人が仕上げた、こだわりの造作家具です。
壁の一部を取り除き、リビングとダイニングキッチンをひと続きにしたことで、生活動線も快適になりました。
無垢の床で子どもたちも気持ちよさそうにゴロゴロ。磨りガラスの引き戸を閉めれば、家族の気配を感じつつ、見えすぎを防ぐことも可能です。
玄関にいるパジオ君の気配も以前より感じやすくなったと言います。
「この空間で子どもたちの成長を見守れるのは、本当にうれしいです」と笑顔で話す、奥さまの言葉が印象的でした。