ミヤベブログ

Blog

関東大震災から100年・首都圏に存在する新たな火種 【主催】耐震住宅100%実行委員会

理事を務めている、「耐震住宅100%実行委員会」という一般社団法人の第6期定時社員総会ならびにシンポジウムに出席して参りました。

会場は、東京大学伊藤国際学術研究センター 地下2階 伊藤謝恩ホール。
伊藤謝恩ホールといえば、イトーヨーカ堂の創業者でもありセブン&アイ・ホールディングス名誉会長でもあられた伊藤雅俊氏と同夫人の寄附により造られた施設。

そのような社会的に意義深い施設にて今回のシンポジウムを開催できたことを嬉しく思います。

今回のシンポジウムは、地球物理学者の長尾年恭(ながおとしやす)氏をお招きし、

『関東大震災から100年・首都圏に存在する新たな火種』
〜首都直下、南海トラフ巨大地震と危機管理対策〜

をテーマにご講演いただきました。

本ブログでは、長尾年恭氏からいただいた資料の冒頭部分を一部引用してご紹介させていただきます。

はじめに
2023年2月6日、トルコ・シリア国境付近でマグニチュード(M)7.8という大地震が発生しました。この地震は内陸で発生する地震としては最大級のもので、巨大地震はプレート境界、つまり日本海溝や南海トラフのような沈み込み帯で発生するのですが、プレート境界が海ではなく、陸の下にある時にM8クラスの地震が発生するのです。今からちょうど100年前の関東大震災も、まさにこのプレート境界型の地震だったのです。

1923年9月1日、帝都東京を未曾有の地震が襲いました。これが関東大震災です。この地震により、約190万人が被災し、10万5千人余りが死亡ないし行方不明となりました。
現在、大震災と呼ばれる地震は、この関東大震災、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災の3つがあります。
今の日本には、想定済みの危機として首都圏直下地震や南海トラフ巨大地震の発生が確実視されています。特に南海トラフ巨大地震は、将来「西日本大震災」といった名前で呼ばれることになる可能性が高いと考えています。

さらに今回の講演では触れませんが、富士山は人間で言えば二十歳程度の若い火山であり、将来確実に噴火するというのが火山学者の共通認識です。こちらは近代化した巨大都市が世界で初めて火山噴火の洗礼を受ける可能性が存在します。ちなみに1707年の宝永の噴火は約2週間継続し、江戸の空を火山灰が覆うという事態が続きました。現代の日本に置き換えるとこの期間は羽田空港も成田空港も使えず、東名高速も新東名高速も通行止め、もちろん新幹線も在来線も通行止めという事態が予想されます。地震や火山噴火はまだに都市機能がマヒする経済災害と言えるのです。

さらに関東大震災では、相模湾で大きな津波が発生していたのです。(例えば真鶴で9m、由比ヶ浜でも9m、江ノ島で7m、三崎と平塚で6mなど)この事も火災被害ほどには一般に知られていません。
重要なのは、関東大震災のような相模トラフの沈み込みに伴って発生する津波は、東日本大震災と異なり、海溝(相模トラフ)が海岸から近いため、第一波は地震発生後、数分で海岸へ到達するのです。(ちなみに東日本大震災では20分以上の猶予がありました)
筆者が研究を行っていた東海大学の清水キャンパスはまさに海岸沿いに位置しており、南海トラフ巨大地震が発生すると、震源地が目の前のため、地震発生を2分ほどで数メートルの津波が到来すると考えられます。つまり、まだ揺れているうちに津波に襲われるのです。

と、まだまだ興味深い情報ばかりが続きますがここまでにしておきます。

もっと知りたい方は、 『DuMA』Webサイトをご覧ください。

・DuMA 地下気象研究所 Webサイトはこちらから>>

私たちが暮らす東海地方で想定される大きな危機は、主に南海トラフ巨大地震と富士山噴火。
「人はいつか必ず死ぬことと同じように、これらはいつか必ず起こる。」

と、どれほど博識高い方に断言されても、ピンと来ないのが実際のところではないでしょうか。

それでも、いつ起こるか分からない危機に対し備えておくこと。その準備をするかしないかで、その時の結末は大きく変わることは間違いないでしょう。

気象庁 地震分布図 耐震住宅100%実行委員会 SDGs イメージ①

(気象庁Webサイトより引用:2011年から2020年の期間に発生した地震の震央分布図)

上の図をご覧になれば、ある程度の覚悟なり開き直りが生まれるのではないでしょうか。
私たちが住み暮らす日本という国は、こうした状況のなかにあるのですから。。

このように、危機情報だけをフォーカスすれば悲観的にもなったりしますが、今回のシンポジウムの主催者でもあり私も理事を務める一般社団法人耐震住宅100%実行委員会では、日本の住宅を100%耐震住宅にしようとコツコツと全国的な活動で取り組んでいます。

過去から学び教訓として現代に活かすこと。

新築住宅では構造計算による耐震等級3の取得。既存住宅においては耐震シェルターで身を守る場を創出する。防災意識の向上活動などなど。

・一般社団法人耐震住宅100%実行委員会
詳しくはこちらから>>

耐震住宅100%実行委員会 シンポジウム 長尾年恭先生 理事監事イメージ②

シンポジウム終了後、長尾先生と理事ならびに監事での集合写真
皆さん、カメラ目線がバラバラで。。

向かって左手からご紹介させていただきます。
・星野貴行 理事 株式会社星野建築設計事務所 代表取締役
・秋山浩史 理事 株式会社アキヤマ 代表取締役社長
・田鎖郁夫 理事 株式会社エヌ・シー・エヌ 代表取締役
・笹川晋也 理事 株式会社エーティーエム建築 代表取締役会長
・長尾年恭氏
・酒井良子 理事 松代建設工業株式会社 代表取締役副社長
・高倉潤  理事 FDM株式会社 代表取締役
・小針美玲 監事 株式会社KURASU 代表取締役
・福田明伸 理事 フクダ・ロングライフデザイン株式会社 代表取締役
・そして私、宮部英門 理事

この秋には、当法人から嬉しいニュースをお届けできると思います。
個人的には、ここ関市にて耐震シェルターの施工を行いたいと願っております。
耐震改修ほどコストをかけたくない、けれども安心できる居場所をつくりたい。という方にはピッタリな商品ですので、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

地震に強いSE構法と高気密高断熱の暖かい家
重量木骨の家ブランド
詳しくはこちらから>>

ずっと、もっと、すきになる。
イエイエ

住まいの実例

Works

0120-88-0569 受付時間 10:00 - 18:00(年末年始除く) 家づくり相談・お問い合わせ