令和6年度予算概算要求住宅関連のポイントを抜粋

2023.10.03 コラム家づくりについて補助金 written by 宮部英門

8月下旬、各省から令和6年度の予算概算要求が出されています。
国会承認前ではありますが、例年通りであれば、こうした各予算を皆さまに活用していただける流れとなります。
今回は、住宅関連、国土交通省と環境省の予算概算要求を抜粋してご紹介いたします。

まずは、国土交通省　住宅局の資料を抜粋・引用いたします。

◆重点施策のポイント

令和6年度住宅局関係予算については、以下の分野における施策を中心に重点的に取り組むこととする。

1.誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保
誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保に向け、子育て世帯等が安心して暮らせる住まいの実現や住宅セーフティーネット機能の強化を図る。

2.住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現
2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス46％削減（2013年度対比）の実現に向けて、住宅・建築物分野の省エネ対策の強化、木材利用の促進を図る。

3.住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備
災害が激甚化・頻発化している状況等を踏まえ、安全な住まいとくらしを促進する。

4.既存ストックの有効活用と流通市場の形成
居住者のニーズに合致した良質な住宅ストックの形成と、ストックの円滑な流通・活用が可能となる市場を整備する。

5.住宅・建築分野の DX・生産性向上の推進
社会全体のデジタル化に向け、住宅・建築分野におけるIT活用等の新技術実装等を進め、生産性の向上を目指す。

その際、新たな投資を促す誘発効果の高いもの、緊急性の高いもの、民間のノウハウを活かした既存ストックを有効活用するものについて重点的に支援し、限られた予算の中で最大限の効果の発現を図る。

■地域型住宅グリーン化事業（継続）
地域における木造住宅の生産体制を強化し、環境負荷の低減を図るため、資材供給、設計、施工などの連携体制により、地域材を用いた省エネ性能等に優れた木造住宅（ZEH等）の整備等に対して支援を行う。

👉本年も、こどもエコすまい支援事業、もしくはグループ申請の地域型住宅グリーン化事業にて行っているもの。耐震等級3、断熱等級6もしくは7といった性能に地域材の活用などをプラスした木造住宅の普及が目的。

■住宅エコリフォーム推進事業、住宅・建築物省エネ改修推進事業（拡充）
令和5年度予算において、住宅の省エネ改修に係る支援メニューの見直しを行なったところ、改修に要する費用の実態等を踏まえて、省エネ改修の推進に向けて支援を強化する。

👉既存住宅、既存建築物に対しての省エネ改修。断熱性能の向上の他、耐震性を確保することが要件となっており、実はここがネック。いずれにせよ、耐震性の向上、省エネ性の向上を検討中の方には活用できる事業です。「拡充」されているところもポイントです。

■中大規模木造建築の普及加速化に向けた支援（継続）
カーボンニュートラルの実現に向け、木造化の未開拓領域であり炭素貯蔵効果が期待できる中大規模木造建築の普及に資する優良なプロジェクトに対して支援を行うとともに、コストや施工性等において高い競争力を有し広く展開できる構法の技術開発に対する支援への重点化を図る。

👉イエイエが取り組む、耐震構法SE構法の別部隊にて、中大規模木造建築の支援を行っています。鉄骨造などをご検討されている皆さま、木造化をご検討されていてはいかがでしょうか。コスト削減しながら脱炭素社会への取り組みにも大きく貢献することが可能です。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

岐阜補助金を活用したお得な家づくり中大規模木造建築の普及加速化に向けた支援イメージ③

■長期優良住宅化リフォーム推進事業（継続）
良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備を図るため、良質な住宅ストックの形成等に資するリフォームへの支援を行う。

👉インスペクションを実施し、維持保全計画・履歴を作成すること。工事後に、耐震性と劣化対策、省エネルギー性が確保されることが条件。インスペクションを行い規定通りの性能を出そうとすると工事費用が高くつくことも想定されますが、こうした事業を活用してより良質な住まいとなることを考えれば。しっかりと費用対効果の検討を行うことが大切です。

■断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業
（環境省・経済産業省・国土交通省連携事業）
暮らし関連分野のGXを加速させるため、断熱窓への改修による即効性の高いリフォームを推進します。

👉本年もイエイエで施工実績のある、内窓設置リフォーム。家一軒で16ヶ所の窓に対して、全ての箇所に内窓を設け断熱性能を向上しました。費用は窓の大小で変化しますが、約130万円の工事に対して補助金を74万円受け取る予定です。（現段階申請中ですので）内窓の工事は朝から夕刻まで一日で終了します。シングルガラスで冬になると窓際が寒い。暖房効率を上げたいなどとお悩みの方にはもってこいの事業です。高い施工力を有するイエイエにお気軽にご相談ください。

岐阜補助金を活用したお得な家づくり断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業イメージ⑤

■戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス（ZEH）化等支援事業
（環境省・経済産業省・国土交通省連携事業）
戸建住宅のZEH、ZEH +化、高断熱化による省エネ、省CO2化を支援します。

👉2025年4月以降に着工する全ての建築物に「省エネ基準」への適合が義務付けられました。とはいうものの、今でいうそれほど高い性能基準ではなく、2030年の「ZEH・長期優良基準」を見据えここを目指して高断熱化しようというものです。太陽光発電においても、買取タイプから自家消費タイプへという転換期にあります。こうした国の施策は間違いなく脱炭素社会に向けたもの。このような流れにのり事業予算を活用することも、家づくりの一助となるはずです。